仏壇を家に置くときには何に気をつければよい?|横浜の仏壇ならお任せ下さい。

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仏壇を家に置くときには何に気をつければよい?

質問家を新築することになり、それに合わせて仏壇を購入しようと思っています。
家を建てる計画は3年前にもありましたが、話を進めようとしているときに父に病気が見つかりました。病名は肺がんで、一度は手術も成功して回復に向かいましたが、その後癌が再発して1年前に他界してしまいました。
私の実家は一軒家でしたが、土地は借りていて毎月地主の方に土地代を払っていました。父が亡くなり母にかかる金銭的な負担も大きくなったので、実家を引き払い同居することになりました。
家族構成は私たち夫婦と息子が一人で、そこに母が加わり約1年間は2LDKの狭いマンションで何とか暮らしてきて、先日父の1回忌を終えて家を建てる準備にとりかかったところです。
父は4人兄弟の末っ子なので実家には仏壇はなく、父が亡くなってすぐに購入することも考えましたが、家を建てる計画があったのでそれに合わせて購入することしました。ということで、今までは遺影と位牌だけを飾って拝んでいました。
もう一人子供が欲しいので、新居は母の部屋も含めた4LDKにしようと思っていて、あと1部屋誰かが泊まりにきたときのためにゲストルームとして欲しいのですが、和室を設けることは予定していません。
和室があればそこに仏壇を置けばよいのでしょうが、その予定はないので仏壇を購入するにしてもどこに設置するかで悩んでいます。正しい仏壇の設置方法や、家に仏壇を置くときのルールや注意点などがあれば教えてください。
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仏壇の置き場所について特別な決まりはありません

結論からお伝えすると、仏壇を置くべき部屋や場所、向きなどについては特別な決まりはありません。仏壇はこのようにして置くべきだという話はよく耳にしますが、ほとんどは迷信だとされています。
ただし、仏壇を置くのに適した場所や、お参りするのに都合の良い位置などはありますので、それぞれの事情に合わせて設置しましょう。
仏壇を置く方角を気にする方も多いようですが、仏様は十方すべての方角にもいることから、どの方角に置いてもよいとされています。しかし、宗派などによっては方角が推奨されている場合もあります。以下に、宗派別に推奨されている方角を2つ紹介します。
曹洞宗や臨済宗では「南面北座説(なんめんほくざせつ)」が推奨されています。仏壇が北を背にして、南を向くように設置します。これは、中国の高貴で敬うべき人が南向きに座るという風習にならったものだとされています。
南向きだと直射日光も当たりませんし、風通しもよく湿気も防げることから理にかなっています。
浄土真宗や浄土宗、天台宗では「西方浄土説(さいほうじょうどせつ)」が推奨されていて、これは仏壇が東を向くように設置するやり方です。
古くから極楽浄土は西方浄土と呼ばれていて西にあると信じられてきたことから、拝むたびに西方浄土に向かって礼拝できるということで東に向けるのが最適だと考えられています。実際に、多くの人たちがこの考えにならって仏壇を東向きに設置しているようです。
新しい家に仏壇を置く理想的な場所は、仏事を行うことを目的とした仏間がある和室となりますが、最近では和室がない家も増えているため、洋間に仏壇を置くことが一般的となっています。
仏壇を置く場所にも決まりはありませんが、古くから仏壇を置く部屋として二つの考え方があります。
一つは家の中でもっとも立派な部屋で、床の間のある部屋がそれに当たります。和室がないならお客さんが来たときにお通しするような部屋がそれに当たります。
もう一つは、普段家族がもっとも長い時間を過ごす居間や茶の間のような部屋となっています。長い時間を過ごす部屋に仏壇を設置すれば、日夜ご先祖様をうやまうことができるので、仏壇をどこに置くかで悩んでいる方には参考になると思います。
居間には神棚があるから仏壇を置いてはいけないと考える方もいると思いますが、同じ部屋に仏壇と神棚を置いても問題ありません。
ただし、それぞれを向かい合わせに設置すると、どちらかにお参りするときにもう一方にお尻を向けることになるので、このような置き方は避けた方がよいです。
仏壇を置く場所に特別な決まりはありませんが、トイレの真横や物置の隣などのすがすがしい気持ちでお参りできないような場所にも置かない方がよいと思います。
仏壇は木製のものがほとんどなので、直射日光が当たったり湿気が多かったりする場所は不向きです。直射日光を浴び続けると、仏壇本体だけでなくご本尊や位牌なども日焼けさせてしまうことになりかねません。湿気が多い場所だと仏壇の寿命を縮めることになってしまいます。
仏壇は神棚と向かい合わせに置かない方がよいと記載しましたが、床の間と向かい合わせることも避けた方がよいと言われています。
床の間は部屋の中でも神聖な上座といわれているため、向かい合う場所は下座になります。そのため、ご本尊やご先祖様が祀られている仏壇には適していない場所ということになるのです。